輸入住宅・北欧住宅を検討している方々に役立つ基礎知識
住宅にもこだわりを持っているセレブ層がいます。自宅を建てるならば輸入住宅と決めている人もいますし、中でも人気になっているのは北欧住宅です。では、輸入住宅とか北欧住宅とは、どんな住宅なのでしょうか。明確な定義はありませんが、「海外の設計思想による住宅を、資材別またはパッケージで輸入し、国内に建築する住宅」と輸入住宅産業協議会では呼んでいます。このサイトでは【輸入住宅・北欧住宅を検討している方々に役立つ基礎知識】について、まとめて解説します。
輸入住宅とは?
ほんのわずかの一部では輸入住宅と認められませんが、輸入した部材がある程度(漠然ですが)採用されている場合は「輸入住宅」と捉えられています。ですが欠かせないのは「海外の設計思想による」ことが大事です。
海外の設計思想とはどういったものでしょうか?特徴的なものを列挙しておきましょう。
- インテリアや外観のデザイン
- ゆったりとした間取り
- 耐震性や機密性
- 高い断熱性
- バリアフリー仕様
- 素材の質感
こういったポイントを重視して設計することが輸入住宅らしさであり、魅力的な部分です。
誤解のないようにして欲しいのですが、輸入住宅だから家の中で靴を履いたままで生活しなければないことはありません。和室を作っても全然問題ありません。前提条件で日本らしい生活文化にあわせてアレンジすれば OKです。玄関で窟を脱ぐのは設計としては当たり前です。輸入住宅で和室があることは別に珍しいことではありません。
輸入住宅は、海外の設計思想を元にして、海外の工法や部材で作られた住まいのことだと説明しました。構造材・床・ドア・設備などの輸入部材を海外設計思想に基づいて海外の工法で建築させられた家のことを言います。
設計思想なんて言葉を聞くと難しそうに思います。簡単に言いますと、輸入元の国の生活様式や文化や住まいに関係する考え方のことです。取り入れ方や内容はさまざまです。
- 仲の良い家族とのふれあいを一番大事にする
- 住まいは長く住み続けるものとしてとらえ、築年数が長いほど価値観が高い
こういった考え方をベースにデザインや間取りが設計されているのです。輸入家具の特徴で注目したいものは(1)個性的なデザイン(2)断熱性・機密性・遮音性などの性能の良さになります。輸入住宅の大部分は北米・北欧などの寒さが厳しい国のものが中心。その気候に耐えるように機密性や断熱性に工夫されているわけです。
輸入住宅の部材は、どこから輸入されるのでしょうか?
主に「北米(アメリカやカナダ)」と「北欧(フィンランドやスウェーデン)」から日本で建築される輸入住宅の部材は輸入されます。資材別である場合もありますし、パッケージになったセットで輸入されることもあるのです。外観やインテリアのテイストや装飾の違いは、部材の輸入先によって少し違った趣があります。
北米系の部材の特徴
ヨーロッパ大陸からアメリカやカナダに移住した人達の家がベースになっています。「フランス風」「イギリス風」「スペイン風」などヨーロッパ各地の特徴を持った外観デザインの住宅がメインです。人気のデザインはラップサイディングを使ったアーリーアメリカンテイストのデザインです。木製サイディングにドーマーの窓が、とっても印象的。「ジョージアン」は総レンガ・タイル貼りの外壁で重厚な印象です。
北欧系の部材の特徴
素朴さを感じさせる温かみのあるデザインですが重厚感もあるので人気があります。北欧の特徴として冬が長く夏が短い気候があります。自然環境が厳しい北欧スタイルを取り入れており、北米よりも断熱材が厚い傾向にあります。窓も部屋の暖かさを保ち外部の冷気を遮断するために3層の窓がスタンダードです。断熱性・機密性にこだわりがあるのが北欧系の部材です。
外観はナチュラル系で温かみがあります。北欧以外では「プロヴァンス」や「スパニッシュ」など南欧スタイルがあります。こちらの方は地中海地方のリゾートをイメージして明るい雰囲気に溢れています。
北欧系は「スカンジナビアン」と呼ばれています。レンガやタイルなどの素材感を大事にしています。素朴さを感じるデザインです。
どのようなところが輸入家具の魅力なのでしょうか?
ゆったりとした間取り
日本の住宅の設計や施工の基準は、910ミリや1000ミリ(メーターモジュール)です。ですが、北米系の輸入住宅の基準は1220ミリとなっており、北欧系は1200ミリになっています。このような違いがありますから、輸入住宅メーカーが提案している住宅は開放的な雰囲気になっています。廊下や空間が広く感じますし、間仕切りが少ない間取りになっています。
断熱性・機密性・耐震性・耐久性・耐火性など高い基本性能
基本性能が高いので住み心地が良いのです。日本で輸入住宅が注目されはじめたのは、1990年代の中頃です。3重窓などが特徴的な輸入住宅は標準的な日本住宅よりも断熱材が厚かったのです。これによって、夏は涼しくて冬は暖かいので人気があったのです。また地震が多い日本ですから、箱のように面で支える輸入住宅は丈夫で耐震性にも優れていました。
海外では耐久性を重視します。それは、住み替えるために家を売却することも多いですし、子孫が住み続けることも多いのです。耐火性が優れているのは万が一、火事になっても「ファイアーストップ」の施工方法があります。
バリアフリーの概念も古くから取り入れられています。フルフラットで家の中に段差がないので、生活しやすいわけです。高齢化社会の日本で輸入住宅が注目されるのは、こういった部分もあります。
優れたデザイン性
北米系でも北欧系でもベーシックなデザインの傾向は変わりません。流行廃りがないのも安心できるのです。外観や木の風合いを生かした室内もステキですね。建具の質感も独特のものがあります。塗装の壁・木製扉の収納・無垢材の床など素材の質感にもこだわっています。
日本の住宅でも基本性能は高くなっています。それほど輸入住宅と差がでることはあまりありませんが、輸入住宅のデザインは普遍的です。大きな変化はないのです。広々としたデザインですし、時間が経過しても綺麗なデザインは高い評価を得ています。ゆったりした空間に憧れる人は少なくありません。
輸入家具の北米系と北欧系には、どういった違いがあるのでしょうか?
北米系……ツーバイフォー工法
2×4工法が特徴で、これはツーバイフォー材の規格材と合板を合わせてパネル(壁)を作って6面を箱みたいに組み上げます。別名「枠組み壁工法」とも表現されることがあります。
北欧系……パネル工法
基本的な構造は2×4工法と同じで事前に向上で製造されたパネルを現場に持ち込んで組み立てる方法です。住宅メーカーによっては、基本的なパネルを海外で作って、それを輸入する場合もあります。
北米系・北欧系以外……丸太組工法・ポスト&ビーム
丸太組工法はログハウスのように丸太を積みあげてゆきます。ポスト&ビーム(ディンバーフレーム)とは従来工法と同じ柱や梁で支えます。
このように輸入住宅でも、デザインや工法に違いがあります。もしも、輸入住宅を考えているならば、自分の思っているイメージとその住宅会社の施工例をチェックしてから話を進めるといいでしょう。輸入住宅は建てらから、それで終わりではありません。アフターメンテナンスや定期点検なども必要になります。
保証や対応に関しても確認しておくといいでしょう。交換や修繕の場合に日本製の部材を取り入れてくれるなど柔軟に対処してくれる会社がいいでしょう。プランを考えてくれて、長く住める輸入住宅を楽しんでください。
輸入住宅を考える場合はライフスタイル・暮らし方に合っているのかどうかを基準に考えましょう
輸入住宅を検討するときに、もっとも注意したいことが、自分達家族のライフスタイルに合っているのかどうかでしょう。例えば、日本家屋でも少なくなってきている和室の部屋です。本来、輸入住宅にはないアイテムなのですが、和室は多目的に利用できて日本人の生活には合っています。ときどきは畳の上でゴロリとしたくなるのです。そんな癒しを感じたいならば、和室を取り入れるのもありです。
あまりにも本格的な建築様式にこだわり過ぎる必要はありません。バルコニーをなくしてしまうと、洗濯物を干す場所に困ってしまいます。実際に生活する場は日本です。日常生活をしっかりとイメージしながらプランニングすると失敗しないですね。
日本独自の風土もあります。気候条件は高温多湿な梅雨時期もあります。シロアリ対策もしなければなりません。輸入住宅の土台や構造物の一部は、防アリ・防腐処理をしなければならないでしょう。また、完全乾燥材を使用しているのかどうかもチェックポイントになるでしょう。
拘り派の人ならば、輸入もののキッチンや洗面化粧台が欲しくなります。輸入素材や輸入設備を採用したい場合は、将来を考えてメンテナンスナスをしながら長期間使えるかどうかの配慮も必要です。
北欧住宅の特徴とは?
北欧は森と湖に囲まれた風土です。その風土に合うように、動植物のモチールが取り入れられたり、ナチュラルな素材感があったりして温かみのがあるデザインです。厳しい冬を過ごす北欧の人達。自宅で過ごす時間が長くなりますから、できるだけ居心地良くしたいから随所に工夫がみられます。室内を美しく整える習慣が根付いているのです。トータル的に見て、ナチュラルとシンプルが印象的です。
日本と北欧の文化や環境は似ている部分もあるのです。例えば、多くの森林に囲まれていること。都市部ではなくて郊外に行くと緑が多くなります。また、木造の住宅が多いところも共通している部分です。日本でも北欧のデザインが数年前から大ブームになっています。大手の家具チェーン店も日本に進出してきています。大成功を収めているのも、日本人に受け入れられる要素が多いからでしょう。
家具や雑貨でも北欧のモノは洗練されているので日本人の厳しい目も満足させてくれます。インテリアでいいますと、ウェグナーなどの北欧家具職人はハイクオリティーの家具を工場で大量生産しています。数十年経過している家具でも人気は全く衰える気配はありません。日本で北欧系の家具ショップが人気になっているのです。
北欧の冬は、マイナス30度ほどの気温になるほど寒さが厳しいです。機密性や遮熱性にも優れた住宅が必要です。これも日本の家屋にも共通した希望ですね。省エネを意識する日本人も北欧住宅に関心があるのです。
外観で言いますと北欧住宅は窓の大きさがあります。日照量が少ないから窓を大きくします。室内が明るくなりますので、これも省エネ効果がありますし、太陽の光が燦々と入ってくる住宅は憧れますよね。また北欧住宅は木製の素材がたくさん使われます。日本家屋も木材が中心に作られていますので、違和感がないのでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
輸入住宅・北欧住宅を検討している方々に役立つ基礎知識をあれこれ集めてご紹介しました。さらに役立つ情報や記事をどんどんとご紹介しますので、お楽しみにしてください。輸入住宅・北欧住宅を取り扱っている住宅会社に相談するといいでしょう。北欧らしさ・輸入住宅らしさを中心にして、日本風の良い所を残したものなど、私達の希望を叶えてくれる設計をして欲しいでしょう。気軽に相談してみるといかがですか。一生の住まいになる可能性があるので、じっくりと検討しましょう。良い面も悪い面も話をしてくれるところは信頼ができますね。